20代平凡リーマン(ヘンリー)の米国株式投資

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20代の平凡サラリーマンが株式投資(主に米国株)に奮闘するブログです。戦績開示、個別銘柄分析など。

ギリアド レムデシビルの供給拡大についてコメント

こんにちは、ヘンリーです。

ちょっと諸事情により、今日も明日もお休みです。

いま世界が熱望する薬、レムデシビルを開発したギリアドが供給拡大に向けたコメントを発表しました。

(このブログ、最初は株式投資をメインにするはずが、今は8割がレムデシビル関連の記事です…)

 

ギリアド レムデシビルの供給拡大についてコメント

(原文)

www.gilead.com

(補助)

www.gilead.com

 

ギリアドのHP上で公開されていますので詳細は原文を参照いただくとして、ポイント・要旨を以下の通りまとめました。

冒頭及び重要な部分は原文付きで紹介します。

冒頭

・ギリアドの最終目標は、各国政府と罹患者にレムデシビルを無理ない価格(affordable)で行き渡らせること。

Gilead’s overarching goal is to make remdesivir both accessible and affordable to governments and patients around the world, where authorized by regulatory authorities.)

・全世界での必要性が差し迫っているため、ギリアドは以下の戦略的手段を取り、全世界にレムデシビルを行き渡らせる。

(Given the urgent needs of patients globally, the company is pursuing the following strategy to further accelerate and maximize access to remdesivir

 

戦略的手段とは

・化学/製薬会社数社と協議し、少なくとも2022年までは欧州・アジ ア・発展途上地域におけるレムデシビルの製造を無償ライセンスで行うことを検討。 

発展途上国向けのレムデシビルの製造については、インドとパキスタンジェネリック薬メーカーに長期的無償ライセンスを行うことを同社と交渉中。

発展途上国へのライセンス供与は、「The Medicines Patent Pool」(MPP= 医薬品特許プール)と議論中。

発展途上国の方々がより簡単にレムデシビルを入手できるよう、ユニセフのネットワークを活用することを検討中。

 

サプライチェーン上の懸念

・ただしレムデシビルの製造には希少な原料を複数使用する必要があり、サプライチェーンの断絶によりその希少原料の供給に影響を与えると、レムデシビルの供給量も制限されることになる。

Any disruption to the supply chain impacting these scarce raw materials and other manufacturing inputs could reduce the amount of remdesivir produced and increase the time it takes to do so. 

所感

まずは社会的使命のため、迅速にレムデシビルの供給体制を整えてほしいと思います。

ただし、レムデシビルの生産体制は拡充される一方で、ギリアドも指摘しているようにボトルネックになるのは原材料ではないかと見ています。

いくらレムデシビルの生産設備が整っても、そもそも原材料がなければ宝の持ち腐れになるわけです。

(レムデシビルの原材料はピロールという化合物で、これは日本の企業が生産しています。レムデシビルの供給に大きく関係してくるので、別の記事で紹介します。)

 

生産体制を議論する際は、完成品だけでなく原材料にも注目する。これは実際の供給だけでなく投資の際も肝に銘じておくべきです。

(これは何でも同じです。韓国(半導体で世界シェア高)に対し、日本が原材料の輸出規制を行ったときの韓国の反応を見れば明らかですね。)

 

次からの記事ではより投資色に近づき、「この発表から見えてくるギリアドの意図」「原材料供給の日本メーカー」について書こうと思います。

 

それでは。

 

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